海外向けプレスで、国内原稿のまま落ちる5つの理由

国内向けプレスをそのまま海外に出すと落ちる5つの理由と、翻訳前に直す観点を解説します。

更新 2026-10-07 ・ PR PASSPORT編集部

海外向けにプレスを出すとき、国内で通った原稿を翻訳して送りたくなります。ただ、そのままだと落ちることが多いです。この記事では、理由を5つに分け、直し方を書きます。

理由1 現地との接点がない

海外の記者は、「その国の読者に関係があるか」を見ます。日本本社の人事異動や国内限定キャンペーンだけでは弱いです。

直し方は、現地法人、提携、対応言語、出荷、展示会など、接点を1つ入れることです。

理由2 会社の前提が書かれていない

日本では社名だけで通じても、海外では通じません。初出で「何の会社か」を一行で補います。

業界用語も、初出で短く説明します。説明なしの略語は、編集部の負担になります。

理由3 数字の定義が弱い

直す前の原稿とメモのイメージ

「好調」「急成長」だけでは記事になりません。期間、単位、比較対象が必要です。

通貨が円だけのときも、読者が換算できません。併記か、数字の意味の説明を足します。

理由4 宣伝文のままになっている

「最高の体験を提供します」のような文は、どの会社にも使えます。記者は事実を求めています。

形容詞を減らし、開始日、対象、価格の有無、申込方法など、確認できる情報に置き換えます。

理由5 問い合わせが日本語だけ

取材や確認のメールに返信できないと、そこで止まります。英語または現地語で受けられる窓口を書きます。

時差もあるので、返信目安を社内で決めておくと安心です。

落ちる理由 直し方(最小) 確認の目安
現地接点がない 提携・拠点・言語・展示会を1つ 読者国との関係が一文である
会社前提がない 何の会社かを一行で補う 初見で事業が分かる
数字が弱い 期間・単位・比較を付ける 定義なしの「好調」を消す
宣伝文のまま 開始日・対象・条件に置き換え どの会社にも使える形容詞を減らす
窓口が日本語だけ 英語または現地語の窓口 追加質問に返せる

翻訳前にやる最小の直し

  1. 現地接点を1つ足す
  2. 会社の一行説明を入れる
  3. 数字の定義をそろえる
  4. 宣伝文を事実に置き換える
  5. 英語窓口を載せる

この5つを終えてから翻訳に進みます。機械翻訳の精度より、元原稿の情報設計が先です。

直し終わったかの最終確認

翻訳発注や自動生成の前に、社内で音読します。海外の初見担当になったつもりで、次を確認します。

ここが曖昧なまま言語を増やすと、誤りが多言語に複製されます。直すなら、元稿の段階が最短です。

5つの理由は同時に起きやすい

実際の失敗では、理由が1つだけでなく重なります。現地接点がなく、数字も弱く、窓口も日本語だけ、という原稿は珍しくありません。全部を一度に直そうとすると止まります。

優先順位は、窓口、会社の一行説明、現地接点、数字定義、宣伝文の削除、の順が扱いやすいです。1日で直せる項目から潰します。翻訳会社やツールに渡す前に、この順番で社内レビューを通すと、外部コストが減ります。落ちる理由を「海外は厳しい」で片付けると、改善点が見えなくなります。

日本企業向けの実務メモ

国内で通った原稿は、社内の共通言語で書かれています。海外向けに落ちるのは、能力不足というより前提の不一致です。だから修正は、才能の問題ではなく設計の問題として扱えます。5つの理由(接点、会社説明、数字、宣伝文、窓口)をチェックリスト化し、翻訳発注の必須条件にします。1つでも欠けるなら、外部に出さない。この門を設けるだけで、手戻りが減ります。機械翻訳の精度議論に逃げる前に、元稿の情報設計を見てください。設計が弱い文章は、どのエンジンでも弱いままです。逆に、事実が揃った短い原稿は、どの言語でも記事の材料になります。まずは直近の1本で、5項目を赤入れするところから始めてください。

関連して押さえること

このテーマでは、完璧な大計画より、確認可能な一次情報を先に置くことが効きます。私たちが勧めるのは、既存のプレスを事実型に直し、多言語で見に来られる状態をつくる順序です。媒体への個別交渉はそのあとに回せます。売り上げや掲載を約束する文は書かず、読者が検証できる材料を渡すことに集中します。まずは1本、公開前の確認まで通してみてください。社内では、誰が固有名詞を通し、誰が数字を通し、誰が最終公開するかを決めておくと、再発防止になります。

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